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商圏を意識した開業計画
飲食店をオープンする場合、よほど他社と差別化できる何かがない限り、適切な地域に出店する「立地」が大きなウェイトを占めています。売上の70%が立地で決まるというデータもあるほど、開店後の集客に直結する大きなポイントなのです。
商圏とは、来客可能性のある層の地域的な広がりのこと。潜在的な消費者がどの程度分布しているのかをしっかりと把握していくことが重要で、半径何キロメートルという言い方をします。商圏の潜在顧客数も大切な指標ですが、競合店の有無も非常に重要でしょう。また、いくら商圏のポテンシャルが高いとはいえ、その地域が大きな道路や河川で分断されてる場合は事情が異なってきます。
地域の特性によって異なりますが、一般的な商圏範囲はおおむね5~10分以内の範囲。車と徒歩でも随分違いがあります。車なら約1㎞の範囲、徒歩なら350~500mといったところでしょうか。
また、客層を把握しておくことも大切です。たとえばオフィス街であれば、土日は思ったほど集客できませんが、平日の潜在顧客は通常よりも増えることでしょう。オフィス街ならではのサービスを用意したり、土日をどのように運営するかということも事前に考えておく必要があります。
譲れない条件を決め、物件の的を絞る
飲食店を開業する際によく見られるのが、いわゆる「当たりの物件」をひたすら待っている状況。駅前、一階、広い、安い…などなど条件を挙げだせばキリがありません。良い物件であれば、それ相応に値段も高いのは当然のことです。
格安の好物件ばかりに狙いを定めて、いつまで経ってもオープンでいないというケースも多くあります。もちろん、物件選びを慎重に行うのは当たり前です。しかし、時間だけが過ぎてしまい商機を逸することもあるのです。
そこで、これだけは譲れないという物件条件を1つか2つ考えておきましょう。逆に、その条件以外のところはある程度妥協することも大切です。
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駅前とロードサイド
開業当初は家賃にかけられる費用はなるべく抑えたほうが賢明です。逆に2店舗目以降は、店舗の損益分岐点が見えているので、大胆に投資してもいいでしょう。
費用を抑えるには、駅から離れたロードサイトということになります。ロードサイトは坪単価も比較的安く抑えられますが、駐車スペースを確保しておかねばなりません。また、車からの視認性という意味ではなるべく1階店舗にしておきたいところです。
ロードサイド店では、車からの視認性に気を付けなければならないのです。そのため、通行量が多い幹線道路はあまり向いていません。また、交差点内であれば車での入りやすさを考慮にいれる必要があるでしょう。
駅前店は坪単価が高いですが、歩行者からの視認性が高まり、さほど他社との差別化ができていなくても、集客できる可能性は上がります。これを「広告」と考えて割り切れば、多少は家賃を高く出しても出店する意味はあるかもしれません。
それぞれ一長一短ありますが、1店舗目をオープンするのであれば、とにかく家賃を安く抑えることが肝要ではないでしょうか。月々のランニング費用ほど経営を圧迫するものはありません。1号店の成功こそが何よりの自信となり、2店舗目、3店舗目を大胆に計画できる活力となることでしょう。
絶対の集客力は口コミ
スマートフォンが身近になり、外出中でも簡単にインターネットにアクセスできる今日、必要な情報にたどりつくスピードは飛躍的に上がりました。しかし、どんな時代であっても、一番信頼のおける情報は、人から直接聞く情報、すなわち口コミに他なりません。
口コミ力ほど圧倒的な集客方法はなく、一旦口コミが拡散すると、集客にかける時間とお金は発生せず、経営は格段に楽になります。
そういう意味では、実は飲食店は他の業種と違い、圧倒的に口コミの効果が期待できる業種なのです。差別化しやすい業種とも言えるでしょう。飲食店として、とにかく美味しいものを提供する。根本がしっかりしていれば、物件選びに際してはさほど場所に固執する必要がないかもしれません。